Love Prince―18歳の初恋―【完】
陵介君はお姉ちゃんより、私を見た。

そして、「見る目ねぇな」と、年上にも怯まず言った。



「知ってるか?癒杏ちゃんは極度の天然で、直進しか出来ないほど方向音痴って」



「そりゃあ」



…陵介君、酷い…;;(笑)

右折も左折も出来るよ!;;

迷うけど…;;(笑)



「かなり面倒な時もある。きっと癒杏ちゃんのその性格を受け入れられるのは、このうちの兄貴だけだわ」



「――だって!」



「お前が自慢気に言うな」



「はいっ;;」



私を唯一、受け入れられるらしい先生に笑い掛ると、見事に睨まれた。

調子に乗ったらダメだ。
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