Love Prince―18歳の初恋―【完】
ベンチに座るパパとママが、こちらを見てる事に気付き、手を振る。

淳君の存在も忘れ、先生の手を握りながら、大きく振り続ける。

するとその腕を捕まれた。



「ちょっと、来て欲しい」



振り向けば、淳君。

私は淳君の手を振り払った。



「触らないで!パパに言い付けるよ?」



「それは脅し?」



淳君のお父さんが社長をしてる薬剤店、パパの会社の傘下に入ってる。

お店が傾き掛けた時、パパが立て直しの協力をしたんだ。



「どう捉えようが、貴方の勝手では?癒杏だけは傷付かせないで」



お姉ちゃんは1人、スタスタと歩き、パパたちの方へと行ってしまった。
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