Love Prince―18歳の初恋―【完】
17‐心に出来た傷
翌日、亜果利もちゃんと登校して来て、3人でお昼ご飯を食べる事にした。
…アレ?
なのに、お弁当と体操着がない。
ロッカーに入れといたモノだけがないんだ。
「鞄の中にもない…何でぇ!?」
「朝、入れてたじゃない」
鞄をひっくり返し、必死に上下に振る私に、亜果利はロッカーへと行き、自分の目で確かめてる。
「…朝礼の時、誰かが盗んだのかしら」
亜果利は顎に右手を添えて、私を見て来る。
岳がパンを分けてくれて、何とかお腹は満たされたけど、体育の授業が困る。
お弁当箱も、一つしかないのに。