Love Prince―18歳の初恋―【完】
「…誰がこんな事…」



体操着を見下ろしてると、亜果利が駆け寄って来た。

無表情の私に対し、亜果利は動揺を隠せてない。

まるで、亜果利の体操着が破かれたように。



「捨てて来るよ」



体操着を拾い直して、ごみ捨て場に向かった。

燃えるゴミのポリバケツを開けて捨てる。

誰かに嫌がらせされる事を、何かしてしまったのだろうか。

記憶はないけど。



「はぁ……アレ??」



まさかの迷子になった。

真っ直ぐ来た筈なのに、わからない。

私は辺りをキョロキョロとし、とりあえず、ごみ捨て場に戻る事にした。
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