Love Prince―18歳の初恋―【完】
静寂なリビング。

ピザより先に、龍介が来た。



「俺、何かしでかした?」



龍介は自分で話を振っといて、「子供にしてぇ」と癒杏の頬をつつく。

陵介が止め、杏奈ちゃんに説明されると、間髪入れずに「良いよ」と答えた。

癒杏のプロフィールや性格、役立ちそうな知識を聞き出せば、「泊めて」と母親に言う。



「あんた。そんなに喋って忘れない?」



「一度、聞いたらたいてい忘れない」



俺よりも勉強が出来た理由がよくわかる。

暗記力だけで、テストで満点ばかり。

完璧、親父にそっくりだ。




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