Love Prince―18歳の初恋―【完】
20‐叔母様の登場
―――迷子になり、辿り着いたのは、ママのお墓のある墓園だった。
ママが大好きだったらしい薔薇の石碑が左右に置かれた、お墓。
ここへ来たのは、導きだったのだろうか。
ただの偶然で、ここに来るのは、難しい筈。
「ママ…。18歳になっても、迷子になる娘なんて、恥ずかしい?」
お兄ちゃんやお姉ちゃん。
先生たちにも、たくさんの迷惑を掛けて来た。
どうしたら、迷子にならないかなんてわからないから、謝る事しか出来ない。
でも、みんなが大好き。
大人になるのはまだ先でも。
「あ、あのね…先生、龍哉って彼氏が出来たの」
いつかここへ、結婚の挨拶に来る日があるかも知れないよ。