Love Prince―18歳の初恋―【完】
「……あ……ゆあ………」



誰かに呼ばれた気がした。

振り向けどお墓ばかり。

だけど、私にはパパの声に聞こえた。

その中には、大好きな龍哉の声も合わさってる。

私は目を凝らし、墓園の入り口を見た。

こちらへと歩いて来る、それぞれ黒の服を着た3人の男の人。

スーツ姿のパパ。

ポロシャツの先生。

ジャージの龍介さんだとわかる。



「パパ…!」



私は仕事で忙しい筈のパパがここに居る事が嬉しくて、感動的で。

溢れた涙も拭わず、パパの元へと走った。



「癒杏――っ!!」



「パパぁーッ!!」



広がったパパの腕の中に飛び込むと、ぎゅっと抱き締めてくれた。
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