Love Prince―18歳の初恋―【完】
「兄貴ももうすぐ帰って来るし、早くおいでね」



「はぁい!後でね!」



持って来たテディベアを抱き抱え、車から降り、公園の中に入ると、ベンチに座る人に近付く。

…あぁ!

顔を見て思い出した。

私は「こんにちは」と、頭を下げた。



「早かったな」



「まぁ…」



課題を貰って、早く帰りたい私は、手を差し出した。

しかし、井ノ原先生は手ぶらで、課題を持ってる雰囲気ではないと気付いた。



「私、帰ります!」



…嘘つき先生だ!

早く帰らないと、先生のお出迎えが出来ない。
< 216 / 440 >

この作品をシェア

pagetop