Love Prince―18歳の初恋―【完】
「何で私に、連絡をしないの?
癒杏に“喧嘩してる場面は見せないで”って、お願いしたわよね?」



「はい…;;」



タジタジの陵介君に助け船を出せずに居ると、先生や龍介さんたち4人も帰って来た。



「何。説教されてる?」



龍介さんが陵介君の肩を抱き、宥めようとすると、「杏奈ちゃんか?」と、誰かが言う。

名前を呼ばれたお姉ちゃんがそちらを見ると、先生の真横に立つ人を見て、「タカイチさん!」と、興奮気味に叫んだ。



「それ、誰?」



私はお姉ちゃんの腕を引っ張り、訊ねた。

お姉ちゃんは「忘れたの?」と、私を見る。
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