Love Prince―18歳の初恋―【完】
忘れるも何も、初対面。

ジーッと、タカイチさん候補の2人を見てると、お坊さんが手を振る。

…お坊さん…お坊さん。



「知らない…」



思い出せない私に、お坊さんは転ぶ真似をして、お姉ちゃんは苦笑しながら、「荻野ーオギノーさんの…」と言った。



「あー!荻野のおばちゃんの息子さんのお坊さんだぁ!」



「正解!ただの坊主だけど;;」



荻野さんとは、私の家のお向かいさん。

お兄ちゃんと年が近くて、よく2人で、庭のプールやテニスコートで遊んでた筈。



「いつの間に、おしゃぶりしなくなったんだ?(笑)」



「えっとー…13歳違うから、お坊さんが16歳の時かな?」



私がそう言った瞬間、先生が壁に頭を打ち付けた。
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