Love Prince―18歳の初恋―【完】
25‐杏奈SIDE



夕方、帰宅する生徒たちの流れに逆らい、癒杏の通う高校へと来た。

男の子たちの視線には慣れた為、ただ前だけを見て歩く。

グラウンドには、サッカー部と野球部がスペースを分け合い、練習してる。

その練習を見守るお兄さんを見付けたが、私は気にせず職員室へ。

ーーコンコンッ



「失礼します」



「貞包さんっ!;;」



椅子にだらけて座ってた教頭先生が、慌てて身を起こして私を見て来る。

私は「校長先生は?」と訊いた。



「こちらにどうぞ!;;」



職員室を見渡すと、怪我をしたような先生は居ない。
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