Love Prince―18歳の初恋―【完】
お兄さんは、高校を中退しても構わないようだけど、あの子が何とか留年せずに来た努力を、無駄にしたくない。



「…それはですね…学校としても事実確認を;;」



「――寄付、止めても良いのなら、従いますけど」



「「……」」



汚ないやり方なのはわかってる。

けど、絶対に卒業させたい。

安心して、学校に通わせたいのが、姉として。

母親代わりとしての願い。



「…わかりました」



「校長先生!;;」



「この学校を、守る為でもありますから…」



「ご理解を頂けて何よりです。
では、失礼を致しました」



私は立ち上がり、見送りを拒否して、学校を出た。
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