Love Prince―18歳の初恋―【完】
路駐してた車に乗り込み、次は井ノ原先生とやらが入院する病院へと向かった。

受付で病室を確認して、ATMでパパの口座からお金を拝借した。

封筒の封がまともに閉まらないほどの大金を鞄に忍ばせて、エレベーターに乗り込む。



「井ノ原先生、ですね?」



「…誰あんた」



無断で病室に入った事は気にしてないらしい。

私は病室に入り、鞄から封筒を取り出して、井ノ原先生の足元に、雑に投げた。



「何だコレは」



「50万、入ってます。これで癒杏の前、この街から消えて下さい」



パパに話せば、これは安い物だと許してくれる。

癒杏の平和を邪魔する人は、私たち家族は許さない。
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