Love Prince―18歳の初恋―【完】
先生が隣に座ると、私を物珍しそうに見て来た。



「先生、あーんっ!」



わざと差し出すと、マジでパクッと食べられた。

…間接キス…!!

初めての体験に固まり、どうにも出来ない私。

私がファーストキスがまだな事を知る陵介君に体を揺すられ、現実に戻ると、顔に熱が籠って来た。



「貞包…お前は天然記念物だ」



そんな私に先生は、お腹を抱えて笑い出した。



「馬鹿にしてる…」



こんな時だけ、人の気持ちが読み取れる私は、恥ずかしさを隠して、アイスをまた食べ始めた。

ママは「女の子らしくて可愛い」と言いながら、私にケチャップを渡して来た。

運ばれて来たオムライスに、パパ・ママ・りょーくんと書き。

私と先生のには、ハートを半分ずつ書いた。
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