Love Prince―18歳の初恋―【完】
靴はお礼の品としよう。



「離れろ」



「無理。接着剤でくっついてるから!(笑)」



ふざけた私に、先生は呆れた顔をしながら、店員さんから紙袋を受け取った。



「先生、こっちは持つから、これどうぞ!」



お店を出ながら、パパのプレゼントが入った紙袋を自分で持った。

先生は「は…?」と、ポカンとした顔で、私に振り返って来た。



「お礼!本当はヤイダ先生に似合うから買っちゃった!」



「“矢田”だ…って、それは良いんだ」



先生は未だ、紙袋の中身を見て固まってる。

私はその隙にキスをして、他のショップへと走り出す。
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