Love Prince―18歳の初恋―【完】
27‐龍哉宛の指輪
まだお店を回るらしい亜果利と岳と別れて、ひまわりさんたち4人になった。
隣に先生が移って来る中、違和感もなくなり、損傷もないネイルを見つめてると、歩斗さんに「ひまが?」と訊かれた。
「はい!先日、わざわざヤイダ家まで来て貰って!」
「「“ヤイダ”?」」
「…こいつ、人の苗字を一文字間違える女;;」
「それは…凄いな;;(笑)」
苦笑いを浮かべる歩斗さんに、私も顔を引きつらせてヘコヘコしてしまう。
ひまわりさんは、「そこも可愛いんでしょ?」と、先生にニヤリと笑った。