Love Prince―18歳の初恋―【完】
「こちらもスラーッとしたお客様方にも、お似合いだと思いますよ?この商品にも、文字の彫刻も可能なので」



私は店員さんの薦めに、思わず躊躇う。

…12万円…。

薦めて貰って、気に入ったけど…高いよ。



「こっちにするか?」



龍哉は私の顔を覗き込みながら言う。



「うん…、こっちにする!」



私は素直に頷く事にした。



「では、彼女様が9号で、彼氏様は15号でよろしいですかね?」



「はい」



「畏まりました。では文字をお選び下さい。字体は表からになりますので、そちらもお選び頂いて、その間に、伝票をお出ししますね」



指輪を持って去って行く店員さん。

私は表を見つめる。
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