Love Prince―18歳の初恋―【完】



家に帰ると、お兄ちゃんが居た。



「んー……リョウタ君!」



「いえ、陵介です;;」



「そうだそうだ!ごめんな!」



「慣れました…;;」



お兄ちゃんは、私が言うのもなんだけど、馬鹿。

勉強が出来ても、人の名前を覚えるのが苦手。

私は勉強も出来ないけど。

お姉ちゃんだけ、まともだ。

私は「着替えて来る」と伝えて、部屋に入る。

部屋着のジャージに着替え、リビングに戻ると、陵介君は居らず、テレビを何故か消したお兄ちゃん。



「癒杏おいで」



お兄ちゃんに呼ばれて隣に行けば、寂しそうな笑みで、頭を撫でられる。
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