Love Prince―18歳の初恋―【完】
「今日は3年生を受け持つ先生が集まりまして、急に飲み会になってしまいまして。突然、失礼を致しました」



「息子が世話掛けました」



ママがタクシーを呼ぶ間、パパが頭を下げた。

野村先生は首を振りながら、コーヒーを飲む。



「私が勝手にした事ですから。
矢田先生にはいつも相談に乗って貰ったり、感謝の気持ちで」



…龍哉に相談?

何だかムッと頬が膨らみ、隠しきれない怒りが出て来る。

この先生は…。

いや、この先生も、龍哉が好きだとわかる。



「矢田先生、貞包さんを心配してたわよ?私たちも気掛かりだったの。早く学校に来ない?私としては、夢は高校を卒業してからでも、遅くはないと思うけど」



何で野村先生に、言われないといけないの。
< 318 / 440 >

この作品をシェア

pagetop