Love Prince―18歳の初恋―【完】
私は「先生には関係ないですから」と、プイッと顔を背けた。

パパとママは苦笑して、私を見てる。



「――学校が全てじゃない。癒杏ちゃんが持った夢を、貴方がとやかく言わないでくれますか?」



そこに、陵介君が戻って来た。



「あ…。貞包さんの、彼氏さんでしたわね?何故ここに」



「その勘違い、止めてくれます?俺の彼女は癒杏ちゃんの姉貴」



陵介君は仁王立ちし、腕を組みながら言う。

私が頷けば、野村先生は「そうですか」と、またコーヒーを飲む。

砂糖ではなく、塩を入れて欲しかった。
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