Love Prince―18歳の初恋―【完】
「やっぱり、わからなかったか」



指輪を右手に持ち変えた先生は、左手で私の左手を引き、指輪を嵌めてくれた。



「先生、お店の人に右手って…」



「お前のメッセージの答えだよ」



サイズはワンサイズ大きい為、左手の薬指にちゃんと嵌まった。

しかし、私は一瞬、戸惑った。

でも、自分で書いたメッセージを思い出すと、恥ずかしくて、その半面は嬉しくて、目にうっすらと涙が滲んで来た。



「Will you marry you?どこで覚えたんだよ(笑)」



先生にそう訊かれて、思わず苦笑した。

ママが私に残した一つの言葉。
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