Love Prince―18歳の初恋―【完】
「どこ行くの?」



「内緒」



「教えてくれても良いのに…」



ムクッと膨れる私に、先生はクスクスと笑い、頬を摘まんで来た。



「お前な。自分の母親のお墓がある場所、覚えとけよ」



「ママのお墓…?」



どうしてそこへ向かうのか、私には全く持ってわからない。

高速だと1時間も掛からずに着く為、曲を何曲か聴いてると、あっという間に着いた。

2人して無言で、お墓の前に行くと、いつの間にか用意していたお花を手向けた先生は、墓石にお水を掛けた。



「ねぇ、何でここに来たの?」



気になって仕方ないんだ。
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