Love Prince―18歳の初恋―【完】
小さなお盆をテーブルに置くと、「で、どうした?」と、改めて話を訊いてくれる事になった。



「矢田先生は?」



「龍哉は今、ご飯を食べてるかな…」



時計を見ながらお茶を飲み、「水羊羹が食べたいなぁ…」と、どうでも良い事を付け足した。



「ない」



「わかってます!」



湯飲みを置き、息を吐く。



「そう言えば先生。何で先生との事、知ってるの?」



「職員室ではもう噂。野村先生が喋りまくってる」



「…野村先生…」



どこまでも憎い人。

本当、あり得ない!

個人的にムカつく。
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