Love Prince―18歳の初恋―【完】
「癒杏、何を考えてるの?」



「…亜果利っ!!」



私がボーッとしてると、亜果利が目の前に現れた。

岳に連絡が来て、式場からバスで駆け付けてくれたらしい。



「陵介さんと何かあった?」



亜果利はリナちゃんの哺乳瓶を取り、抱き上げた。

ミルクが溢れて汚れたリナちゃん口元をガーゼで拭い、私の頭を撫でた亜果利は、岳に冷蔵庫から、お茶を持って来させた。

岳になついてた子たちも、亜果利に抱き着き、私と岳は手持ち無沙汰。



「陵介君がお兄ちゃんに何か言ったのかな?今から他の人を探せだって」



意味もなく、台拭きでテーブルを拭くしかない。
< 37 / 440 >

この作品をシェア

pagetop