Love Prince―18歳の初恋―【完】
―――夕方、ママとランチやショッピングを済ませて、私は実家へと帰って来た。
自分で鍵を開けて中に入れば、呼び出した張本人であるお兄ちゃんが、キッチンで腕を振るってる。
「ただいま」
「おかえり。今日は俺の、特製パエリアだからな!」
サラダとベーコンのスープは完成していて、私はジュースを飲みながら、お兄ちゃんを見守る。
しばらくして帰って来たお姉ちゃんは、不機嫌そうに、お兄ちゃんを見てる。
「そんな睨むなよ。今日はあいつ来ないし」
「別に睨んでないわよ」
相変わらず、仲直りをしてない2人は、ギスギスしている。
軍配がお姉ちゃんに上がりそうな勢いだけど。