Love Prince―18歳の初恋―【完】
「ほい。お待たせ」



ランチョンマットの上に置かれた白いお皿。

湯気の立つエビが主役のパエリア。

スープもサラダも並び、とりあえず、食べる事に。



「おいひぃ!」



「オレンジジュースを使えば、簡単なもんさ」



満足する私に対し、お兄ちゃんは“まだまだ”と言いたそうな顔。

包丁も握った事のないような私より、全然、良いと思うんだけどなぁ。



「話って、何」



サラダにドレッシングを絡めてるお姉ちゃんが、お兄ちゃんに話を振った。

お兄ちゃんは一呼吸置き、「莉央の事だ」と言った。
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