Love Prince―18歳の初恋―【完】
ーードンッ



「…っ…うぁ゛ーんっ!!」



「癒杏!;;」



「おい、大丈夫か!」



走り去るバイク音の中、私は手を着いたのに関わらず、顔面をコンクリートで強打。

岳に体を起こされるが、顔に流れるモノが、血か涙かわからない。

大泣きする私の周りは、先輩や後輩、同級生に囲まれる。



「何があった!」



「退け。道を開けろ」



騒ぎを駆け付けた誰か先生が駆け寄って来た。



「貞包…?貞包ッ!」



でも、すぐに誰かわかった。

薄く目を開けば、校長先生と、矢田先生。

亜果利が震える声で、怪我の理由を説明した。
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