Love Prince―18歳の初恋―【完】
「……んぅ……?」
騒がしい声に目が覚める。
でも、騒がしいのは廊下らしくて、ベッドに眠ってた私の前には、お姉ちゃんとお兄ちゃん。
そして、先生しか居なかった。
「癒杏…大丈夫?」
お姉ちゃんが泣きそうな声で訊いて来る。
私は頷きながら、先生を見た。
「出血のわりに、傷は大した事はない。ただ、しばらく傷は残るだろうって」
「うん…」
起きてしまった事は、もう仕方ないと思う。
しかし…お兄ちゃんの前で、先生と居るのが嫌。
反対したんだもん。
「あ、コレ」
私が天井を見てると、先生がキーホルダーのテディベアを取り出した。