Love Prince―18歳の初恋―【完】
「今更だよぉ…っ…」



頬を膨らませて泣く私に、岳が亜果利のカーディガンをちょっと引っ張り、これ以上、口を開かせなかった。

矢田先生は、私たちをチラッと見て、何か考えた表情をした。

私は涙を指で拭い、先生に、ある写真を見せた。



「ん?貞包…なわけ、ないよな」



ちょっとだけ色褪せた写真には、私によく似た、本当のママと、生まれたばかりの私が写ってる。

亜果利が「良いの?」と言って来る。



「うん!隠してるわけじゃなくて、今まで言うタイミングがなかっただけだから」



私の発言に、先生は「何を」と訊いて来た。
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