Love Prince―18歳の初恋―【完】
でも、授業に遅れを出したままだと、更に馬鹿になっちゃうから、パパやみんなと相談して、今に至る。



「本当は、また誘拐されない為にも、送り迎えをして貰ってる。
3人に酷い事、言っちゃったけど…」



雰囲気を悪くしないようにするつもりだったのに、自分で先生を暗い顔をさせてしまった。

でも、あの時の事は、今でも覚えてる。

あの時は、会社の経営が傾きかけて、何人もの人がクビにされた。

そして、その中の5人が共謀して、私を誘拐して、身代金として、5千万円を要求。



「あ、そうだ!ちなみになんだけど、その時に助けてくれた刑事さん、亜果利のお父さんだったんだよ!」



俯き、思い返してた私が顔を上げて余談を話すと、先生は「凄い偶然だな」と、微笑んだ。
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