Love Prince―18歳の初恋―【完】
見つめる私に、先生は「見過ぎだろ」と、背を向けてしまった。



「えー!もっと見てたい!先生が煙草を吸ってる姿、初めてなのにっ!」



「当たり前だろ!会って2日目なんだし」



…そうなんだけどね…。

正論を言われて、私は返す言葉をまたなくした。

先生は私を黙らせる天才なんだ。



「でも、一目惚れはありますからね!」



「話が変わってるし…;;」



矢田先生は、「貞包みたいなヤツ、初めて会った」と言って、煙草を消した。

私は「貴重な馬鹿らしいです!」と、叔母さんからの厭味を、自慢気に言った。
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