Love Prince―18歳の初恋―【完】
記憶のせいで、吐き気を感じる中、話は進む。



『セックスは悪い事ではない。
父親でもある、俺の意見だか。
しかしセックスは性病や、避妊をする事を知らなければ望まない妊娠――…』



私は話の途中で、耳を塞いだ。

震える手で耳を塞ぐのに必死になってると、私の異変に気付いた亜果利が、外に連れ出してくれた。



「癒杏、大丈夫?癒杏…?」



ギュッと亜果利の手を握り、現実に戻ろうとするも、息が荒くなり、涙が溢れて来た。

“次に会う時は、俺たちが快楽を教えてやるからな?(笑)”

あの人の声が。

女の人の喘ぎ声が、耳に聴こえた気がして、私は「イヤァーーッ!!」と、叫んだ。
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