Love Prince―18歳の初恋―【完】
「浮気、されないようにね?」



「されないわよ。浮気したら、“お父さんに撃たせるか、岳パパに毒殺させる”って、かなり脅したから(笑)」



…怖い;;

亜果利を敵に回しちゃダメだ!;;

私は斜め前に座る岳へと、同情の目を向けた。

視線に気が付いた岳は、何を勘違いしたか、ポッキーの箱を投げて来た。

いらなかったけど、くれたからには、ありがたく受け取って、亜果利と半分ずつして食べつつ、周りの景色を堪能する。

海や工場しか見えないけど。



「あ、ちょっとごめん!」



「大丈夫……え?」



亜果利が立ち上がり、私の足を跨いで通路に出たと思えば、3席前の矢田先生のところに居て、何か耳打ちをしていた。
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