Love Prince―18歳の初恋―【完】
「矢田先生。見回り、ご一緒しませんか?」



「悪い。俺、この方向音痴の見張りだから、教頭と行ってくれ」



矢田先生が、私の頭に手を乗せて言うと、全神経が、頭に集中し、逆上せそうになる。

ナナコ先生の後ろでは、亜果利と岳が、私の様子を見て楽しんでる。



「私もお供します」



なのに、私たち3人の表情が引きつった。

…一緒なんて嫌だー!!



「まぁ、ご自由に」



しかし、先生は承諾してしまう。

私は先生を睨んだ後、亜果利と岳のところへ行き、2人の腕に掴まった。



「あり得ない…あり得ない…」



唸るように、呟きながら。




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