Love Prince―18歳の初恋―【完】
矢田先生が、こちらに気付くと走ってるのがわかる。



「あの人が、私の…」



「ペラペラ話すな」



2人に向き直った時、私は口を塞がれた。



「悪いけど、ナンパなら他当たれ」



「チッ。男が居るなら1人で立ってんなよ」



「はい……?」



解放された私は、去って行く2人の背中を見ながら、首を傾げた。

“1人で立ってんな”って、私はバイキングに早く乗りたかっただけで。

“男が居るなら”って、どういう意味?

わからない事だらけで、ちんぷんかんぷんな私に、亜果利が「乗るわよ」と、言う。
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