Love Prince―18歳の初恋―【完】
「癒杏、休憩の為にお化け屋敷なんてどう?」



「えー…」



亜果利の提案に、パンフレットから顔を上げながら、コーヒーカップを見た。



「あれにしようよ?;;」



「休憩よ。私は岳と入るから、癒杏の事は矢田先生に任せた!」



「…お前は教師を何だと思ってるんだよ」



お化け屋敷へと歩き出した亜果利と岳に渋々ついて行くと、何故かナナコ先生も「入る」と言い出した。



「なら貞包。一緒に入って貰え」



…そんなぁ。

無理だよ、無理!



「先生、一度決まったんだから、癒杏と入って!」



「却下だな」



先生は近く喫煙所を見付けると、そちらへと行ってしまった。
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