Love Prince―18歳の初恋―【完】
亜果利と岳が「もう、お先に」と、中に入ってしまい、私はナナコ先生を見た。



「入る?」



私はブルブルと顔を左右に振り、矢田先生の所に行こうとした。



「――ダメよ。あそこは、大人だけ。高校生は行けない。貴方はそこで待ってなさい」



「……はぁい」



こう言われると、反論が出来るわけもなく、子供の私は、大人しく待ってるしかなくなった。

後ろが気になり、落ち着かない私は、売店を見付けた。



「オレンジジュース下さい!」



「はいよ!お姉ちゃん元気が良いなぁ」



「ありがとうございます!」



パパと変わらない位のおじさんにお金を渡して、オレンジジュースを受け取ると、急いでお化け屋敷の前に戻る。
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