Love Prince―18歳の初恋―【完】
ーーバシャン…ッ

けど、ちょっと走った所で、誰かにぶつかってしまった。



「ごめんなさい…私……」



顔を上げると、岳や先生より大きな人。

顔が凄く怖い。



「おい…何してくれんねん」



睨まれ、言葉が出ない。



「ごご、ごめんなさい…ッ…」



謝っても、相手の表情は変わらずに、私を見据えてる。



「あーあ、派手にやられたなぁ。
君、こいつの服がなんぼするか、わかるかぁ?」



安物にしか見えないのに、仲間まで加わり、私は恐怖心でいっぱいになった。

電話一つで先生を呼べるのに、私は完全に、膠着した。




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