Love Prince―18歳の初恋―【完】
江上を離し、お化け屋敷の前に来たものの、貞包の姿がない。



「先生?癒杏は?」



辺りを見渡してると、中西たちも戻って来た。

…あいつ、どこだ。

俺は「貞包を捜せ」と、携帯番号を教えておき、行方を捜す事にした。

何か揉め事に巻き込まれてたら、取り返しがつかない。

江上に任せた自分が許せない。



「すいません…」



すれ違う人たちに声を掛けて訊ねる事にした。

しかし、俺の聞き方が悪いのか、「1人の子は居なかった」と言われる。

1人ではないって、事なんだろうか。



「どんなヤツと居ました?」



俺は再度、聞き直し、慌てて入り口へと走った。
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