Love Prince―18歳の初恋―【完】
10‐運命を感じる
夕方、私は矢田先生の車に便乗し、矢田家と来た。
温泉に行く準備はしてあるし、真っ直ぐ帰る気分でもなかった私は、ママの隣にべったり。
「怖かったね、癒杏ちゃん。
あそこは本当に、問題ばかりの、遊園地なんだから…」
ママに頭を撫でられると、凄くホッとする。
先生とはまた違う、魔法にかかった感じで。
「今日、来ると思って肉じゃがにしたの。じゃがいもも味が滲みて、最高な筈よ!」
ママは着替えて来た先生と場所を変わると、キッチンへご飯の準備をしに行く。
私が先生を見ると、私の隣に座るなり、ポケットから何かを出した。