みんな同じ顔
無事に家には着くことができた。
でも、心に妙なモヤモヤが残っていた。
なぜだろう。
こんな面白い世界に来たはずなのに、
今日の私はどうしちゃったんだろう。
何とか家にたどり着いて、靴を急いで脱ぎ捨てる。
部屋に戻ると私はため息をついた。
もう、このまま寝てしまおう。
私は横になった。
しかし、なぜだか眠くならないのだ。
なぜ眠くならないんだ?
私は近くにあった手鏡をとって自分の顔を見た。
「!!!」
なぜ初めからそうしなかったのだろうか。
鏡に映っているのは、
私ではなかった。
「声は確かに私。」
心も、手も、足も…どうして、顔だけ?