みんな同じ顔

無事に家には着くことができた。

でも、心に妙なモヤモヤが残っていた。
なぜだろう。

こんな面白い世界に来たはずなのに、
今日の私はどうしちゃったんだろう。


何とか家にたどり着いて、靴を急いで脱ぎ捨てる。
部屋に戻ると私はため息をついた。


もう、このまま寝てしまおう。
私は横になった。


しかし、なぜだか眠くならないのだ。
なぜ眠くならないんだ?


私は近くにあった手鏡をとって自分の顔を見た。


「!!!」

なぜ初めからそうしなかったのだろうか。

鏡に映っているのは、
私ではなかった。

「声は確かに私。」


心も、手も、足も…どうして、顔だけ?


< 12 / 22 >

この作品をシェア

pagetop