みんな同じ顔
ヘルメットをとり、
店員にそれを渡した。
そしてその小さなアトラクションの部屋の中から退出した。
遊園地に一人で来るなんて、
私ってつくづく変な人かもしれない。
そう思いつつ、不思議な体験に満足し、
また来ようと思った。
「ありがとうございました!」
元気のいい店員が私に向かって挨拶する。
あれ…この声…??
どこかで…
あ、あのときの「神」…
そう思って私は振り返った。
しかし、振り返るとそこには
「イデアの世界」というアトラクションは消えていた。
かわりに大きな鏡が置いてあった。