嘘偽りの愛しい体温


「…ぅ…っ…ぐす…」




涙が溢れて止まらない


やだ、私…こんな涙もろくなかった筈なのに


今日、野暮用があるって言ってたのは


さっきの女性の為だったんだ


誕生日だって言ってた


誕生日一緒に過ごすって事は…


大切な人に違いない


昨日、思いきって声を掛けた私の誘いを断ったのも


さっきの女性の為


蓮也さんの彼女?


ううん…きっと違う


私と同じ立場の女性だよね。



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