嘘偽りの愛しい体温
「…はぁ」
「あの!すみません!」
仕事の帰り歩いて家へ向かう途中、不意に後ろから見知らぬ男に声を掛けられ足を止めた
急いでるっぽいけど、どうしたんだろう。何かあったのかな?
「どうしたんですか?」
「一緒に飲んでた友達が大変な事になってっ、人手が必要なんだ!手を貸して貰えないかな!?」
「わ、わかりました!」
その男は余程汗っているのか早口言葉で物を言うと私の手を掴み小走りで走る。