嘘偽りの愛しい体温


「れ、蓮也…?」


「震えが治まってないみたいだな」


「…だいぶ、ましになったんだけど……少しだけ」


「ナイフで脅されりゃあ無理もねぇな…」




蓮也はぎゅっと私の身体を強く抱き締める。震えが治まる様に、抱き締めてくれてるの…?


落ち着く凄く


よく考えてみたら、こんな風に抱き締めて貰ったのは初めて


抱擁したり等、蓮也は好まないかなって勝手に解釈してた私


だから、どんなに抱き締めて欲しくても私からねだったりはしなかったっけ。



< 311 / 400 >

この作品をシェア

pagetop