月の骨


「……僕が、僕がやらなきゃいけないんだ……。」


 僕がやらなければ、斎藤は自らの罪を認めることもなく生き続ける。


 ひらり、と舞った朔夜の体は重力によって激しく地面に叩きつけられた。


 朔夜は顔中血だらけで、ぐったりと頭を傾け、目を開けることはなかった。


 そう、二度と。


 何度呼び掛けても、朔夜の目が開くことはなかった。




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