月の骨



「全部終わったし、家に帰るぞ。
車で送ってくれよ、眠くて運転出来そうにない。」


「僕も帰っていいのか?」


「ああ。運転を頼むよ。」



 山城の言葉に、本当に拍子抜けした。


「いいのか?警察に行かなくて?」


 僕がそう言うと、山城はキョトンとした表情になった。


「警察?なんで?」


「……そりゃ。」


 僕がやろうとしたことは、未遂とは言え、無差別テロと大差ない。



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