月の骨



 山城を、彼の自宅まで送り届けるころには、もうすっかり夜が明けていた。


 山城は、今は家族が出来ていて、落ち着いた場所に建つマンションで暮らしていた。



 誰もが、五年前とは違うのだ。



 その中で、僕だけが過去の世界に囚われている。




< 166 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop