月の骨



 寝室のベッドに腰掛け、固い表紙の日記をめくった。



 ページをめくる度に、朔夜の可愛らしい文字が、鮮やかに彼女の気持ちを伝えてくれた。



 日記には結婚してからの日々がほぼ毎日綴られている。



 今日はよく晴れていて洗濯日和だとか、

僕の好きな献立を考えたよとか、

僕と些細なことで喧嘩したとか。


 二人の思い出が、鮮やかに綴られていて、僕はまた泣いてしまった。



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