月の骨



 ひらり、ひらり、はらり、ばさり。

 
 花びらよりもずいぶん大きなそれは、一度舞いあがった後、重力に従ってばっさばっさと僕の目の前に落ちてきた。


 それが、どこかのサークルのビラだと気づくのに、さほど時間はかからなかったけれど、どうしてそんなものが舞い落ちてきたのか、その辺りはいまいち理解できなくて、僕は辺りを見回した。


 そして見つけたのは。

 中庭に面したサークル棟の踊り場で、派手に転んでいる朔夜の姿だった。
 



 それが、僕と朔夜の初めての出会い。








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